「またやってしまった」。上司に指摘されるたびに「次は気をつけます」と言うものの、しばらくするとまた同じ種類のミスをしてしまう。自分の注意力のなさを責めて、落ち込んでいませんか。
同じミスを繰り返すのは、注意力や真剣さが足りないからではありません。多くの場合、注意が向きやすい対象と、そのミスが起きやすい場所がズレていることが原因です。「気をつける」という精神論だけでは直らないのは当然で、直すべきは注意力の“量”ではなく、確認の“順番”や“置き場所”。自分がどこで注意が抜けやすいかを知れば、同じミスは減らせます。
ミスをすると、多くの人は「もっと注意力を高めよう」「今度こそ集中しよう」と考えます。本人も本気で「次は気をつけます」と誓っているはずです。それなのに、しばらくするとまた似たような場所でつまずく。
ここで見落とされがちなのは、注意力の総量を増やそうとしても、人の注意には向きやすい方向とそうでない方向があるという点です。全方位に均等に気を配れる人は、実はそう多くありません。
たとえば、こんな場面を思い浮かべてください。
Bさんは、資料の数字や計算はいつも正確にチェックします。ただ、ファイル名の付け方や宛先といった“型”の部分でよく抜けが出ます。上司「また、ファイル名が去年のフォーマットのままだよ」。Bさん「すみません、次から気をつけます」。翌週、今度は宛先の敬称が抜けたまま送ってしまう——中身は気をつけていたのに、型の部分でまた同じ種類のミスが出るのです。
一方、Cさんは書類の体裁や手順はいつも完璧です。けれど、前提条件が変わったときにそこだけ古いままになりがちです。上司「先方の要望、先週変わったよね。そこだけ更新されてないよ」。Cさん「あ……すみません、気づいていませんでした」。
BさんもCさんも、注意していなかったわけではありません。目が向きやすい場所が違うのです。細部の精度に強い人は、全体の前提が変わったことに気づきにくく、逆に全体像をつかむのが得意な人は、細部の型崩れに気づきにくい傾向があります。ミスは「量」の問題ではなく、注意が向く「方向」の問題として見ると、見え方が変わってきます。
脳命算は、生まれ持った気質の設計(命式)と、いまの脳の使い方の傾向(脳タイプ)を突き合わせ、その“ズレ”から、気をつけているのに同じ場所でミスが起きやすいという構造を言語化する枠組みです。注意が向きやすい方向にも、全体から捉えようとする傾向と、目の前の一点から捉えようとする傾向があり、これも脳タイプの傾向のひとつとして見ることができます。どちらが優れているという話ではなく、力の出る方向が違うだけです。
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※ 本コラムは自己理解のための情報提供であり、運命・吉凶・優劣を断定するものではありません。当てはまり方には個人差があります。